概要
NBZはOIII輝線とHα輝線を透過するバンド幅約12(±0.4)nmのネビュラブースターです。
フィルター単体の繰り返し反射を低減させることにより、先行販売していたNBXよりも低ハロとなります。
☆特徴 [ NBZ(フィルター識別子無し)の場合]
概要で記した通り、NBZの半値幅は約12nmで、他社製7nmクラスのナローバンドよりも半値幅が広いです。
ですが、この広さには大きなメリットがあります。
干渉フィルターは斜めに入射光に対し、入射角が大きくなるほど分光特性が短波長へシフトしていきます。(図2参照)
光学系の収束光で使う場合も同様に(連続変化する)入射角が生じるので、その分光特性は短波長へシフトしていきます。
例えば、F2程度の明るい光学系の収束光内で使用すると、他社製半値幅が7nmクラスのナローバンドはでは、Hα光では透過率が半分以下になりますが、IDASのNBZでは80%以上を維持します。
この場合、半値幅7~8nmのフィルターと比べNBZでは露光時間を2/3〜1/2に短縮できます。(コントラストは同等か同等以上になります)
※フィルター識別子にF標示がある物はそのF値標示の範囲の光学系の収束光内で使用してください。
☆特徴2
薄膜はIDASの定番技術である高密度高耐久エージングレスIGAD(Ion-Gun Assist
Deposition=イオンガンアシスト蒸着)でコーティングされます。 本フィルターはLPS-P2やLPS-V4などと同じIGAD(Ion-Gun
Assist Deposition)によりコーティングされています。
この技術は干渉フィルターの心臓部である多層薄膜を高密度化するもので、従来の多層薄膜で得られない物性が得られます。
1、薄膜の耐久性が高く、薄膜の硬さは石英ガラスに匹敵します。
また、多層薄膜とフィルター基板の密着性も著しく改善されています。
2、温度、湿度による分光特性の経時変化は人間が生活している環境内では全くと言って良いほどありません。
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